伊予和紙物語

一味

以前、出張帰りの食事処でのこと。

何気なく上品で、見たことのない

一味の器が目にとまる。

数十年前、信州で住み込みの仕事

春、夏、秋と短期間、働かせて頂いた。

その時、信州の寒い地方の食文化は

何かと、やたら一味や七味をふりかける。

そば、豚汁、野沢菜 他にも・・・

それをまね、同じように食事を楽しんだ。

しかし、信州を離れると存在を忘れていた。

 

^^^この習慣がよみがえり、

一味を手に取り、料理に加えると・・・

これが、絶妙なのである。

それから、同じ品物を探し買いもとめた。

とにかく、辛味の中に旨みがある。

料理を引き立たせるのである。

特に汁物に馴染み、まろやかになる。

晩年まで、食卓に欠かせない。

食卓を盛り上げる、贔屓にしたい一品。

 
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